統合された顧客管理
SaaSは、ソフトウェアの提供方法を変えるだけでなく、 ソフトウェアベンダーとお客さまの連携方法も変えています。取引の方法が変化した原因はデータです。ベンダーは、 プラットフォーム全体のパフォーマンスデータを可視化することで、成功したお客さまのベストプラクティスを理解し、さまざまなタイプのお客さまや業界区分に合ったパフォーマンスベンチマークを作成する機会を得ています。ベンダーがこれらのデータのインサイトを利用することで、すべてのお客さまはソフトウェアの実装から最大の価値を引き出すことができます。
ベンダーには強力なサブスクリプションモデルがあるため、お客さまがサブスクリプションから継続的に価値を得られるようにしたいという意欲が持続します。オンプレミスのソフトウェアでは、アカウント管理が、事後対応型の顧客サポートや、アドオンとアップグレードを販売する取り組みとなっている場合があります。現在、その機能はカスタマーサクセスというより包括的な取り組みに変わり、ベンダーとお客さまが製品ライフサイクルを通じて価値を達成するために協力して責任を共有します。
これは、お客さまとベンダー双方にとってまだ比較的新しいものです。優先度が最も高いのはお客さまであるため、Coupaでカスタマーサクセスの組織を立ち上げた初期の段階では、お客さまに「困っています」と言われたら全員がすぐに行動してお客さまを支援できることを望んでいました。
現在でも優先度が最も高いのはお客さまですが、CoupaなどのSaaSベンダーがさまざまな立場の担当者で構成された専任チームを拡大および構築する際には、統合された顧客管理フレームワークを作成し、デプロイメントの初期段階で行われる引き継ぎの中心が価値であり続けるようにする必要があります。Coupaがこれをどのように解決したかについて紹介します。